企業のSSL/TLSサーバ証明書の利用状況を踏まえた常時SSL/TLS化の調査結果関連で。 地方自治体の都道府県別常時SSL/TLS化を発表したところ、下位の自治体に関して総務省に問合せがあり、総務省から「対応できない」と苦情があったという。「政府自治体はサイトの証明などする必要も義務もない」という政府の認識がある。いまどきインターネットで情報提供するのは義務なのだが、正しい情報提供が義務あとすればサイトの第三者証明も義務。

欧州で電子的にデータを証明する「eIDAS」については、「日本の人はほとんどが知らない」と指摘があったがなるほど。一部業界の人は知っているが、確かにwebニュースでも見かけない。eIDASは「イーアイダス」と読むのもポイント。なによりもiIDASはEUがEU加盟国に出す司令のうちでいちばん強制力を持つ「規制」(regulation)で、普及の可能性が高い。GDPRの次に来る波という。しかし。

電子契約のための証明を裏付けるインターネット・トラストセンターというサービスを提供するJIPDECの山内氏によれば、「JIPDECの役員曰く、電子契約といっても一生に一回の住宅ローンの契約を電子契約でやるはずがない。絶対に紙で契約する、と主張するという」。電子的な書面の提出が義務化されていない日本では、デジタルで対応しない言い訳が何かあれば何もしないで済む。

電子契約にすれば印紙税の支払いも、紙も、印紙を買ってきて貼り付ける作業も不要で、紙を綴じる必要もない。しかし、サービスを提供している会社の役員が「いらない」という。

消費税対応でキャッシュレス決済というが、デジタルガバメント (電子政府) は「しっかり」やっているのか。やはり、「電子的にサービスを受ける権利」が認められた欧州のデジタル先進国に比べると、圧倒的に負けている。「電子的にサービスを受けたいなんて言ってるのは、あんただけなんだよ」と、なにかケチをつけるだけで「デジタルにしない」でよい。世界ではIoTとかソサエティ5.0とか、インダストリー4.0とか言っているが、「デジタルはやらないでよい」というのが日本政府。

「SSLとかいうがサイトの中身がやられたら意味がない」、「ブロックチェーンとかそんなのはオモチャだ」、「スマホというが全員持っているわけではない」、「電池がなくなったらどうする」と、何かヒトカケラでも言い訳すればデジタルはやらなくてよい。「おまえらにデジタルとか電子を使う権利はない」という日本政府。この、明治と昭和の精神が「我が国の国民」に完全に浸透している。生産性が世界最低の国の理由がここにある。

デジタル先進国ではどうやっているのか、という比較で議論してもらいたい。